インテリア

【ミッドセンチュリーとは】時代背景からデザイナー、メーカまで簡単解説

PRアフィリエイト広告を利用しています

  1. HOME >
  2. インテリア >

【ミッドセンチュリーとは】時代背景からデザイナー、メーカまで簡単解説

はじめまして!1UP DIYのよっしー(@yoshikingram )です。

インテリア雑誌などに出てくる「ミッドセンチュリー」っ何?
なんとなく、こんな感じかな?とは思うんだけど。。。
わかりやすい解説があれば。。。

こんな悩みにお答えします。

よっしー

この記事を書いている僕は、DIY歴25年、インテリア雑誌20誌以上に掲載いただいた実績があります。
詳細はこちら

本記事の内容

  • ミッドセンチュリーとは何か
  • ミッドセンチュリーが生まれた時代背景
  • ミッドセンチュリーの代表的なメーカー、デザイナーの紹介
  • ミッドセンチュリーの代表的な家具の紹介

ミッドセンチュリーの言葉の定義だけを説明している記事が多いですが、それだけだとわらりづらいと思うので、この記事ではミッドセンチュリーが生まれた時代背景などを含めて解説します。

きっとこれを読み終えたときは、誰にミッドセンチュリーについて話したくなると思います。
ぜひ、最後までご覧いただければと思います。

ミッドセンチュリーとは

簡単に説明すると下記になります。

ミッドセンチュリーとは、1940〜1960年代にアメリカ中心に起こった近代主義に基づくデザインムーブメントです。
それをインテリア業界では、家具やインテリア、建築などのデザインの総称として「ミッドセンチュリー」と呼んでいます。

なんとなくわかったようでわからないと思うので、次はミッドセンチュリーと言われる、1940〜1960年代がアメリカでどんなことが起こっていたのか時代背景を説明します。

ミッドセンチュリーの一大ムーブメンドを作り出した時代背景

第2次世界対戦が集結。アメリカが世界産業の中心に。

この時代、大きな出来事として戦争がありました。
この戦争が、ミッドセンチュリーに大きな影響を与えました。

ポイントは3つです。

1945年に第2次世界対戦が終結し、戦地から兵士が帰還。住宅や家具といった暮らし関連商品の需要が一気に高まった
アメリカはヨーロッパなどの国と比べると、戦争被害が比較的少なかったことで世界の産業の中心になった
戦争で培った軍用技術を家具やデザインへ転用。その技術は大量生産を可能とさせた
よっしー
インテリアのことを調べたいと思ったのに、急に戦争出てきたよ!と驚いた方、すみません。
この時代背景を理解することで、ミッドセンチュリーについてより理解が深まりますので、ここは我慢して読み進めてください。

造形や大量生産など商業的な成功へと導いた革新的な技術

デザインの幅を広げ、加工技術と大量生産を可能にした知っておきたい2大素材を紹介します。

プライウッド(成型合板)[Plywood]

戦時品としてイームズ夫婦が開発。曲面加工を可能にした画期的な素材

1940年代初頭にイームズ夫妻がこの新技法を発見。それに注目したアメリカ海軍は合板ベニア板の担架、グライダーシェルなどの開発を夫婦に依頼し、それらは第二次世界大戦で活用された。
大戦が終わると、イームズ夫妻は同じ技法で、手頃な価格ながら高品質、大量生産が可能な椅子に取り掛かり「イームズプライウッドチェア」が誕生した。


FRP(ガラス繊維強化プラスチック)

強度と耐熱性に優れたプラスチック

第二次世界大戦中にアメリカ軍が開発した素材。
ガラスなどの繊維をプラスチックの中に入れて強度を向上させた複合材料のこと。
プライウッド同様に複雑な曲線を表現できるのも魅力。表面が劣化してもヤスリにをかけて樹脂をしみ込ませればキレイによみがえる。


この2つの素材こそが軍事に使われ、戦後にミッドセンチュリーの代表的な家具に使われた素材なのです。

この素材のおかげて、いままで木材では表現ができなかった曲線などがデザインに影響を与え、さらに、手頃で大量生産を可能にできたことで、戦後の暮らしの需要に答えることができ、一気に普及されることができました。

丁度家具がほしいなーと思っていたところに、デザインが良くて価格も安いものがあったら買いたくなりますよね。
色々な条件が重なったことで、ミッドセンチュリーが流行ったきっかけになったのです。

これでミッドセンチュリーについて理解できたでしょうか。

ここまでのおさらいをすると

ミッドセンチュリーとは1940〜1960年代にアメリカ中心に起こった近代主義に基づくデザインムーブメント
家具やインテリア、建築などのデザインの総称
戦後、暮らしに関する需要が高まり、戦争被害が少ないアメリカが産業の中心となった
戦利品として使われていた素材が、デザインを向上させ大量生産可能となり、爆発的なムーブメントが起こった

じゃあ、結局「ミッドセンチュリー」はどんな家具があるの?となると思うので、次は、ミッドセンチュリーを支えたメーカーとデザインナーを紹介します。

ミッドセンチュリー時代、製品を世に送り出したメーカーの存在

1940年〜1960年代のミッドセンチュリー期を彩ったデザイナーたちが主に活躍した3つのメーカーを紹介します。

Herman miller(ハーマンミラー)

1923年、アメリカミシガン州ジーランドで創業。
1945年に建築雑誌の編集長だったジョージ・ネルソンがハーマンミラー社のデザインディレクターに就任。
自身の作品を発表する以外もイームズ夫妻やイサム・ノグチなどにミッドセンチュリーを代表するデザイナーと販売権の契約を結び、世に送り出してきた。
「デザインは問題を解決するためにある」という理念のもと、生み出された数々の名作は今もなお多くの方に愛され続けている。

代表的なデザイナー

チャールズ&レイ・イームズ
ジョージ・ネルソン
アレキサンダー・ジラート
ギルバートローディ
ビル・フタンフなど

Vitra(ヴィトラ)

1934年スイスで創業。店舗什器メーカーとして誕生し、1950年にVirtaに社名変更。
創業者であるウィル・フェールバウムがアメリカ旅行中、イームズのプライウッドチェアを見たことをきっかけに、1957年、ヨーロッパでの製造販売権を獲得し家具の生産に乗り出す。
世界的なデザイナーや建築家を迎え、デザインされた家具は名作として受け継がれている。

代表的なデザイナー

ヴァーナー・パントン
ジャン・プルーヴェ
チャールズ&レイ・イームズ
マリオ・ベリーニ
ジャスパー・モリソンなど

KNOLL(ノル)

1938年、ハンス・G・ノルによってニューヨークで設立された。
アメリカにおける近代デザイン運動の歴史と言われるほど、斬新な作品を数多く生み出し、20世紀のデザイン界に大きな影響を与えた。
ハーマンミラー社と肩をなれべ人気を誇り、より洗練されたアメリカモダン志向の強いデザインが特徴である。

代表的なデザイナー

エーロ・サーリネン
マルセル・ブロイヤー
ハリ−・ベルトイア
ミース・ファン・デル・ローエなど

このデザイナーなくして、ミッドセンチュリーは語れない。代表的なデザイナー

ミッドセンチュリーを代表するデザイナーの中でも、決して語らないわけにはいかないのがこの2人

1人目が、チャールズ&レイ・イームズ。
ミッドセンチュリーを代表するデザイナーといえば、この夫婦を思い浮かべる人は多いハズ。

引用:Vitra.com
チャールズ&レイ・イームズ
イームズの家具を見ただけでも、ミッドセンチュリーデザインってこんなものと創造ができるくらい、有名なデザイナー。
チャールズイームズとレイカイザーは1940年にクランブルック芸術アカデミーで出会い、その後結婚。
家具のデザインだけにとどまらず、建築、映画制作、写真、グラフィックデザインなど、モダンデザインのパイオニアとして活躍した。

もう一人がジョージ・ネルソン。
ジョージ・ネルソンのミッドセンチュリーにおける功績は誰よりも大きい。

引用:Vitra.com
ジョージ・ネルソン
1946年からハーマンミラー社のクリエイティブディレクターとして就任。
デザイナーとしてだけではなく、ハーマンミラー社を世界的家具メーカーとして成長させた敏腕プロデューサー。
当時無名のチャールズ・イームズ&レイ・イームズ夫妻イサム・ノグチ、エーロ・サーリネンらの才能を見出し、販売権の契約を結び、世に送り出した。

ミッドセンチュリーを代表する家具

それでは、最後にミッドセンチュリーはなんぞやという理解がしやすい、代表的なミッドセンチュリーの家具を紹介します。

イームズプライウッドチェア/チャールズ&レイ・イームズ

すべてはこのチェアから始まった。米『タイム』誌から”20世紀最高のデザイン”に選ばれた製品。

■イームズプライウッドチェア
Desingner:チャールズ&レイ・イームズ
Manufacture:Herman Miller / ハーマンミラー
商品詳細:FLYMEe

イームズラウンジチェア/チャールズ&レイ・イームズ

イームズデザインのアイコン的存在

■イームズラウンジチェア
Desingner:チャールズ&レイ・イームズ
Manufacture:Herman Miller / ハーマンミラー
商品詳細:FLYMEe

セブンチェア/アルネ・ヤコブセン

家具の歴史においてアイコン的存在の椅子

■セブンチェア
Desingner:アルネ・ヤコブセン
Manufacture:FRITZ HANSEN / フリッツ・ハンセン
商品詳細:FLYMEe

チューリップチェア/エーロ・サーリネン

チューリップを想像させることからその名がついた名作

■チューリップチェア/Tulip Armless Chair
Desingner:エーロ・サーリネン
Manufacture:Knoll / ノル
商品詳細:FLYMEe

ウォール クロック/ジョージ・ネルソン

ミッドセンチュリーのデザインを象徴するアイコン

■ウォール クロック/タービン クロック
Desingner:ジョージ・ネルソン
Manufacture:Vitra / ヴィトラ
商品詳細:FLYMEe

コーヒーテーブル/イサム・ノグチ

まるで彫刻のようなデザイン

■コーヒーテーブル
Desingner:イサムノグチ
Manufacture:Vitra / ヴィトラ
商品詳細:Vitra

バブルランプ/ジョージ・ネルソン

MoMA(ニューヨーク近代美術館)の永久保存コレクションに選定

■バブルランプ
Desingner:ジョージ・ネルソン
Manufacture:Herman Miller / ハーマンミラー
商品詳細:Yamagiwa

イームズをより理解するためのおすすめ映画

もっとイームズのことを知りたいという方におすすめの映画があります。

映画「ふたりのイームズ 建築家チャールズと画家レイ」

■あらすじ
世界中で親しまれるイームズ・チェアの生みの親であるチャールズ&レイ・イームズ夫妻の軌跡を追うドキュメンタリー。近代化や冷戦などに翻弄されながらも家具や玩具、建築、映画など多岐にわたって作品を発表していく。

U-NEXTならこの映画をフリートライアルで見れます。
この機会にぜひ、ご覧ください。
U-NEXTなら31日間無料!

詳細はこちら

これはいい映画。ポップで楽しい。
特にIBMとビジュアル・コミュニケーターとして活動した映像は、今の時代にも通じるクリエイティブの数々で面白い。まさにディズニーランドみたい!
涼しい顔で出すクリエイティブにも、裏では努力と血の汗を流している。
創作におけるクレジット問題はつきまとうけど、イームズ夫妻のディレクションとカリスマ性の重要さを身に染みて感じた。
Filmarks 口コミ・レビュー

最後に:ミッドセンチュリーとは

いかがでしょうか。ミッドセンチュリーについてご理解いただけましたか。

このミッドセンチュリーのは多くのことが重なって、起こるべくしておこったムーブメントだと理解できたと思います。

時代に翻弄されながら、良いものを作り提供したいというデザイナーとメーカーの意思が合致したことで半世紀以上が経った今でも愛され続けられている要因になっているのかもしれません。

家具のデザインを観ていただけるとわかりますが、新素材を使って表現が豊かになったことは説明しましたが、デザイン自体も明るくポップな印象に見えると思います。
それは、戦争から開放させた市民が希望に満ち溢れていた時代の雰囲気が反映されていたからなのかもしれません。

いままでもなお、日本で人気のあるミッドセンチュリーについて、解説させていだきました。

ミッドセンチュリー家具、とくにイームズチェアやハーマンミラーの現行品やビンテージが買えるお店をピックアップしました。下記もあわせてご覧ください

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

参考サイト

Vitra
Herman miller
Wikiperia

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

よっしー|1UP DIY

DIY歴25年。雑誌掲載20誌以上。 デザインファーストのDIYを心がけ、オシャレで心地のいい空間創りを目指しています。 自身で作ったDIYや自宅をリノベーションした記録など、DIYやインテリアに興味がある人に役に立つ情報を発信できればと思います。

-インテリア
-, , ,

© 2024 1UP DIY